感性の輝き・・・。とは?

私たちは日々の臨床において患者さま・ご家族と接する中、何を感じ何を共有しながら相対し ているのでしょうか?

「感性」という言葉を辞書で調べると物事を心に深く感じとる働き。感受性。「―がし鋭い」 「豊かな―」と書かれています。
感性というのは文献等による学問として身に付くものではなく、また、知識として広く共有 できるものでもないと考えます。

しかし、この「感性」というものは私たち医療に携わり、人の尊さを重んじる立場にある者 としてはしっかりと相手の気持ちを理解し、対応すべく備えておくべきものとも考えます。

個々人がどのような思いで臨床に臨み、また、どのような出来事に感動しているのかを文章 にまとめ、冊子という形で表すことにより、教えたり、伝えたりすることがなかなかできな いこと・・・そう「感性」を磨いてみてはいかがですか?

このページは当法人で働く職員の臨床における思いや感じたことを「感性の輝き・・・。」とい う冊子にまとめ、その一部を紹介しています。
これから就職を考えている皆さんも臨床に臨むにあたって様々な不安を抱えているかと思います。 少しでもその不安を取り除ければと考えリクルートサイトにて紹介いたします。
入職して1年目で毎日、目の前のことだけで必死になり、しっかりと患者様の力になれているのか自信がなかった・・・。
ある日、退院の近い患者様に涙ぐみながら見つめられ、「どうしたんですか?」と尋ねると、「あなたの顔を忘れないように目に焼き付けている。」と言われた。
自分では患者様の力になれているのか、今でも自信はないが患者様に忘れたくないと思ってもらえた事は仕事のやりがいを知るきっかけとなった。
片麻痺の患者さまとそのご家族の出来事。
入院時、家族仲はあまり良いとは言えず、ご家族の方からも出来れば見舞いには来たくないと話される程だった。
そんな中、入院の経過と今後の方針を話し合うためご家族へご来院いただき、患者さまの歩行状態を見ていただいた。
最初はあまり見ようとはされなかったご家族も、6歩、7歩と必死に歩かれている姿を目の当たりにされ、歩き終わった頃には涙を流して喜ばれていた。
入院はつらい生活ではあるが、そんな中でこそ家族の絆が確認しあえると感じた瞬間であった。
この出来事は、私自身の家族との関係性を見直すきっかけとなった。
重度の四肢麻痺により後遺症が残り、面談にて自宅復帰が困難との話から施設への転院が方針として決まった89歳の患者様。
落込むかと思われていたが、性格が明るく陽気な方なので、病院では落込む場面は見られなかった。
しかし、外泊を行える環境か自宅へ患者さまと一緒に訪れた際、仏壇の前にお連れすると、「こんな体になってしまってすいません。」と大声で泣き崩れる光景を目の当たりにした。
病院では気丈に振舞っていたことに、気が付けなかった自分を責めたと同時に、障害を持ちながらも人前では明るく振舞う精神力の強さを感じた。
入職してから今まで、さまざまな後遺症の残る患者さまを担当させていただいた。
その中でも、一番初めに担当させていただいた脳梗塞の患者さま。
正直、不安だった・・・。
初めて病棟内を自立で歩けるようになった当日、突然、脳梗塞再発し転倒した。
自分の責任だと強く感じた。
急性期病院へと運ばれて行く中、おそるおそる患者さまの顔を覗くと、「また、戻ってきてリハビリするから、担当お願いね。」
心から嬉しかった。患者さまの優しさを強く感じた。
しかし、同時に「このままでは、いけない」と思った。
このことが、今も自分の心の糧となっている。
一時は社長として天国を見た。
事業失敗により、会社は倒産。住居そして家族を無くし、そのうえ、脳梗塞を発症。
自身の現状を地獄と表現した60代の男性。
これからの生活に自暴自棄になり、意思表示すらしない状況に。
親子ほど年の離れた医療相談員の私と討論寸前の面接を繰り返す。
そんな中、ついに退院となる当日、目に涙を浮かべ、無言の握手を交わした。
1年後・・・
突然来院され、痩せた表情も、笑顔をみせ私のもとへ。
再び無言の握手を交わした。
私たちが関われるのは退院するまで、しかしその後も人生のレールは続いている。
そう確信した出来事であった。

小倉リハビリテーション病院
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